100名城の57城目は鳥取県で唯一100名城に選定されている鳥取城。夏休み9日間17城の城巡り旅行、3日目の1城目で通算5城目。アクセスは、鳥取駅から徒歩20分、又は、鳥取駅から100円バスくる梨「緑コース」で9分、「仁風閣・県立博物館」で下車し、徒歩5分。車であれば、周辺の有料駐車場や、広くは無いが県立博物館に無料駐車場有り。
登城日は2018年7月30日。鳥取県立博物館の無料駐車場に止め、博物館にてスタンプをゲット。普段は城址目の前にある仁風閣に設置されているが、休みの時は、対面の博物館で押印可能だ。城内唯一の復元門である西坂下御門(搦手)から登城。酷暑の中で、厳しい道程を進むことになる。
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鳥取城は、標高263mの久松山山頂の「山上ノ丸」と山麓の「山下ノ丸」に分けられる。1581年に羽柴秀吉と鳥取城主の吉川経家(つねいえ)の戦いにて、「鳥取の渇え殺し(かつえごろし)」と言われる兵糧攻めが有名だ。戦いは凄惨を極め、吉川経家は降伏を決意、将兵の助命を条件に自害して開城した。その後、城主となった宮部氏、池田氏が山頂や山麓に石垣や櫓を作り、山麓の大改修を行なった。その山麓の山下ノ丸から散策開始。まずは、焼失した天守櫓に代わり、鳥取城の象徴となっていたとされる三重櫓跡。
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次に、池田長吉の姉で若桜鬼ヶ城主の山崎家盛の夫人だった天球院が居住していた天球丸。近年の発掘調査で、江戸後期に球面を持つ巻石垣によって、石垣下部が補強されたことが確認され、復元された。
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天球丸からは、左側の菱櫓跡、右の多聞櫓跡などがハッキリと確認できる。
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山下ノ丸のここまでで約20分ほど。猛暑の中で山上ノ丸に向かうか悩んだが、行くことにした。その道中は坂道険しいので、夏場などは水分等、万全の準備の上、向かうことを強くお勧めする。200名城の中でも、トップクラスのシンドイ道程と思う。どうにかして、30分ほどで山上ノ丸へ。高石垣が現れ、達成感を感じ始める。もう、本丸は目の前だ。
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本丸には2層の天守櫓や多聞櫓などがあった。また、中央には池田長吉の時代に掘った井戸もある。
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天守櫓は落雷による焼失後は再建されなかった。
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天守櫓跡からの眺望はまさに圧巻の一言。苦労して登った価値は確実にあると確信できる。中央には、鳥取砂丘が見える。
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また、鳥取市内を見下ろす眺望も素晴らしかった。
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見逃してはいけないのが、本陣山。ここから1.5Kmにあり、秀吉の兵糧攻めの際に陣が敷かれた。その時の土塁などが残っており、その規模は、戦闘時に臨時に作られた土の陣としては日本最大級とされる。
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この山上ノ丸はまさに中世の城郭、山下ノ丸は近世の城郭で、このように共存しているのは珍しいとのことなので、現地では、是非、両方とも登城することをお勧めする。
結局、登城開始から、下山までは1.5時間ほど掛かった。猛暑の中での厳しさと熱中症の危険さはあったが、山頂まで登った時の達成感は本当に満足するものであった。
この後は、2回目の登城となる松江城へ向かう。山陰地方で唯一の現存天守の城だ。
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